マンガの定義と発展とその分岐点

イラスト

マンガの定義とはなんでしょう?
よく想像されるマンガはこのような形式ではないでしょうか。

ではこちらはどうでしょう。

これはマンガでしょうか?

wikiによる定義は

現代漫画は、映画などの影響を受けて20世紀に世界的に発展した、ストーリーのある「コマ割り漫画」の comics (コミック)と、「一コマ漫画」の cartoon (カートゥーン)に分類することができる。

これがwebコミックとwebトゥーンの違いでしょう。
ではその中間に位置するSNS投稿コンテンツの立ち位置はどのようなものになるのか。
というのを考えてみました。

現在描いているマンガ「不愛想なカフェ店員に恋する話」

これはSNSの特徴を利用し、
4枚目にオチや魅力を付属することで
読後感を満足させる形式にしています。

また一人称視点にしていることも特徴で
マンガでは絶対にあり得ないやり方です。

しかし成り立っています。

「いやいやそうは言っても紙のマンガになったら読みにくいよ」

どうやらそのようでwebtoon形式のまま紙の本にしても売り上げはあまり無いそうです。
なので紙のマンガでは漫画形式にして出版するようになりました。

こんな感じに

これはマンガ形式というよりは
SNS投稿の印象を損なわないようにしたものなので
コマ割りも大きいです。

こちらのクラウドファンディングで出した
「不愛想なカフェ店員に恋する話」1巻を

コミティアの出張編集部に持っていき反応を見てみました。
こちらは後日また詳しくレポートを上げますが
4社ほどまわって共通の意見は

・マンガではない
・一人称視点では出版出来ない

です。(もっと他にもありましたがざっくり)
それにフルカラーというのも難しいでしょう。

そこでSNSでアンケートを行ってみました。
実際今読んでいる人達はどのように思っているのか。

366件の投稿とアンケートが取れました、ありがとうございます!

SNSで募集したのもありSNS投稿の継続を望む声が多く
またSNSのイラスト形式での見せ方が良い
という方が大半でした。

「いやいや所詮一部の意見でしょ、
マンガ業界はマンガを描いてなんぼ、
実際に今売れてるのはマンガなんだから」

本当にそうでしょうか?

大学生の時、マンガ部の同級生と語らったことがあります。

「マンガはいつまでマンガ形式なのか?
紙にコマと絵と吹き出しで表現するマンガはもう何年も続いている。
媒体が変われば表現も変わる、いずれマンガの描き方が古くなるときが来るだろう。」

と学生らしい青臭い話をしました。その同級生は人気漫画家になり今もちゃんと漫画家をしています。
現在も連載していて毎日マンガを描いています。

しかしまだ上記のように考えているでしょうか?

数年前から紙の売り上げと電子の売り上げは逆転しました。
雑誌の発行部数とwebのビュー数との差は開いています。
個人でも200万ビューを稼げる時代です。
これを紙の本で見せるとなったら200万部最低必要です。
もちろん購買物と無料ビューの違いはありますがここではそれは置いておきましょう。

更には電子書籍は皆スマホで見ています。
このデバイスに最適化された見せ方を模索する必要があるのではないでしょうか。
その例がwebtoonになるでしょう。

紙の本でwebtoonが弱いのは紙での見せ方に
特化している訳ではないからです。
歴代の作家たちは既にそれに気づいていて
自分の舞台をwebにするか紙にするかで
見せ方を工夫しています。

自分もその中の一人で読者が今見ている媒体で

一番見やすい形式はなにか

というのを常に考えています。

まさに今僕らは
コミックとカートゥーンの境界に
立っているのではないでしょうか。

今後の発展のために頭をひねっていきたいです。

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