【クリエイター必見】ブラック企業はなぜ生き残るのか?

個人事業主

先日このようなtweetをしました。

アニメ・マンガコンテンツの業界だけじゃなく言える事なのですが

ブラックな企業が生き残り
将来有望なクリエイターが消えていく


という構図をよく見かけます。
クリエイターが使いつぶされ消費されていく
これはその業界にとっての大きな損失です。

なぜそのようなことがおこるのか。
それは企業とクリエイターの立場の違いによるところが大きいです。

まず事業をスタートさせる場合、必ず考えるのが

利益です。

事業ですから当然です。


クリエイターも事業でやっているのですが
それは一旦おいておきます。


利益とは簡単に言うと

売上ー経費(原価+人件費など)=利益

この利益の部分が確保できる見込みがあると
事業スタートとなる場合が多いです。

つまり経費を削れば利益が上がります。

もうお分かりですね。

物を生産する場合、原価をギリギリまで下げたら
物の質が上がることはほぼありません。
薄利多売の場合はまた別ですがそれは大手企業にしか出来ません。

しかし費用を低くしても高クオリティのものになる可能性のものがあります。

クリエイターの費用です。

クリエイターは自分の実績のために半端な仕事をしない方が多いです。
それは次回の仕事をする時に前の仕事が名刺代わりになるので

「この人は中途半端な仕事をする人」

となってしまうためです。また

この業界では時給制ではなく
ページ単価(出来高制)
であることの方が多いです。


1ページに何時間かかったからいくら

ではなく

1ページ単位で値段が決まっているのです。

つまり時間がかければかかるほどクリエイター側は赤字です。

しかし企業が「OK」と言わなければ
10時間でも15時間でも
リテイクをさせられる場合もあります。

手が速ければお得になるのでは?
と思うかもしれませんが、あなたが企業側の場合
1ページ1万円としたら

あなたが想定する1万円のクオリティ
まで求めませんか?

「少ない時間でここまで描けるんだから
もっと描かせたらクオリティ上がるはず」
そう思うはずです。

こうしてリテイクを繰り返しクオリティを上げる事で

少ない人件費で高クオリティのものが出来ます。

リテイクが何度も許されるのは時給制の場合のみで
ページ単価の場合では何回まで、と決めておくのが良いです。

しかしクリエイターにも売上によって還元されるものがあります。

それは印税(インセンティブ)です。

売上の何%かを印税としてクリエイターに還元するシステム
一見良いシステムのように見えます。

あなたがクライアントとなる場合
どのように印税の割合を決めますか?それは

企業が利益を出せる割合で決めます。

利益の計算には損益分岐点というのがあり、
一定数売れたら利益が出る
という分岐点があるのです。
その平均値をもとめ
割合を決めれば企業側は利益が出やすくなります。

つまり全部計算された状態で
クライアントの費用が決まります。

この費用の中でしかクリエイターは動くことが出来ません。

「え?それ普通じゃない?
だって企業が潰れたら困るでしょ?
クリエイターの仕事が無くなっちゃうよ?」

と言う方がよくいらっしゃいますが
ここで最初に申し上げた通り

クリエイター側も事業でやっています

ですがクリエイター側が成り立たないから
という理由で費用が上がることはほぼほぼありません。
資料費、技術費、取材費、福利厚生、社会保険、税金は考慮されず
全て揃っている前提で生活できている前提で

1ページ単価で計算されます。

その結果クリエイターは過労になっても破綻しても仕事を受けるしかなく
生活が成り立たなくなり辞めていきます。

つまり

クリエイターと企業は
対等ではない

ということになってしまいます。

ビジネスとはwinwinの関係だからこそ成り立ちます。
あなたが大手とビジネスをしようとしたとき

「うちが潰れたら困るでしょ?」
とは言いませんよね。

これがブラック企業がクリエイターを使いつぶす構図です。

あなたはどこかで

「どこもこんな感じ」

という言葉を必ず聞くことになると思います。

もちろん素晴らしい企業の方もいらっしゃいます。

そして今はセルフプロデュースも出来る時代です。
必ずしも企業から仕事をもらえるだけが全てではありません。

一人でも多くクリエイターの方がこの事実に気付き
自分の本当の価値を導き出していただきたいと心から願いします。

この企業おかしいな?という例なども記事にしています。

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